幸せのおすそ分け「細工かまぼこ」

こんにちは! 広報担当のTです。

新鮮で豊富な海の幸に恵まれた富山県では、古くから独自のかまぼこ文化が育まれてきました。そのひとつが「細工かまぼこ」です。

鮮やかに着色したすり身で鯛、鶴、亀などの縁起物をかたどったもので、主に婚礼や祝いの席の引き出物として親しまれてきました。鯛が不漁で用意できないとき、白身魚で鯛の形をしたかまぼこを作ったのが始まりと言われているそうです。

大きくて派手なほど縁起がいいとされていて、ひと家族では一度に食べきれないほどの量をもらうことも。もらったかまぼこを切り分けて、親戚やご近所におすそ分けする「お福分け」という風習も県内に根付いています。

すり身を絞り出して描かれる繊細な絵柄はまさに職人技そのもの。近年はライフスタイルの変化に合わせて、季節や行事に合わせたモチーフや、小さいサイズのかまぼこも作られています。

富山の食文化、そして職人技が次世代に受け継がれていってほしいですね。

トップ写真:©(公社)とやま観光推進機構