氷見で受け継がれる「嫁ぶり」の風習
こんにちは! 広報担当のTです。
古くから富山県民の生活と深い関わりのある「ぶり」。なかでも、氷見を中心とした富山県西部には「嫁ぶり」という風習があります。
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嫁ぶりとは、結婚した年の年末に、お嫁さんの実家が娘の嫁ぎ先にお歳暮としてぶりを丸ごと一本贈るというもの。ぶりは名前が成長とともに変わる「出世魚」と言われていることから、旦那さんの出世を願う気持ちが込められています。
また、嫁ぎ先は贈られたぶりの半分をお嫁さんの実家に返す「半身返し」をします。ぶりは大きくて上等なものほど良いとされていて、両家だけでは食べ切れないことも。実家のご近所さんや親戚にもおすそわけするのも一つの習わしとされています。
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長く受け継がれてきた嫁ぶりの風習ですが、「さばくのが大変」「大きくて食べきれない」「年末のぶりは決して安くない」などの理由から、従来のように嫁ぶりをする家庭が少なくなっていると言われています。
最近では、ぶり一本の代わりに、調理が簡単で食べやすい「ぶりしゃぶ」を嫁ぎ先に贈るという方も。時代に合わせて柔軟に変化させながら、嫁ぶりの風習を受け継いでいけたらいいですね。
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